일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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よあけのつじ

夜明けの辻

山本 周五郎

山本 周五郎의 夜明けの辻(よあけのつじ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 42,801자 · 86화면

아오조라 문고

道之進はぎょっとしたようすで振向いた。

伊兵衛は唇尻に微笑を湛えながら、なんだという表情で見返していた……年齢はまだ二十五であるが、道之進は出頭の近習番として家中の人望を一身に集めている。国詰でありながら召されてしばしば江戸へ出府するくらい、藩主美濃守信邦にも寵愛されている。

これに対して功刀伊兵衛は、家柄こそ藩の老職格であり、一枚流の剣では随一の名をとってはいたが、家中の評判はあまり好ましくなかった。彼は『曲軒』という綽名をもっている……ともするとなにかひと理窟こねるし、異説を建て、人と和する法を知らない。つまり臍が曲っているというくらいの意味である。彼にすれば付合をもよくしたいし、あえて異説を唱えるつもりもない。要もない理窟などはこっちが御免なくらいである。それにもかかわらず、彼が一言なにか云えば捻くれた理窟になり、すこし自分の意見を述べると異説を建てると云われる。

――勝手にしやがれ。

と思うが平気でないのは事実だ。

人望を集めてめざましく出世する道之進と、こうして人好きのしない、どこかぎすぎすした伊兵衛とを、一緒に結びつけている友情は奇妙なものだった……伊兵衛は道之進が嫌いである。