후리가나로 읽는 일본 고전
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やまとじ・しなのじ
大和路・信濃路
堀 辰雄
堀 辰雄의 大和路・信濃路(やまとじ・しなのじ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 58,165자 · 115화면
何か白いものがそこいらをひとりで駈けずりまわっていた。
「ボブ!」僕はそのほうへ声をかけて見た。
すると、まるでその木魂のように、向うの林の奥から「ボブ!」と呼ぶ声がかすかにした。
「いまのは万里子さんらしいね。静かだなあ。なんだか、こう、ひさしぶりで昔の冬に出逢ったような気もちがしてならないよ。……」
「またこちらで冬をお越しになりませんか?」M君はさもそれが何んでもないことのように言った。
「そういうこともときどきは考えている。……」僕はただそう言ったぎりだった。
僕たちはまた凍った土を踏み割りながら、徐かに歩き出した。
※(アステリズム、1-12-94)
翌日。僕たちは朝はやく小諸まで往き、そこから八つが岳の裾野を斜に横切るガソリン・カアに乗り込んだ。もう冬休みになっていても、この山麓地方はあまりスポルティフではないので、乗客は僕たちのほかはみんな土地の人たちらしかった。
南佐久の村々の間をはじめの一時間ばかりは何事もなく千曲川に沿ってゆくだけだが、そのうち川辺の風景が少しずつ変ってきて、白楊や樺の木など多くなり、石を置いた板屋根の民家などが目立ちだした。