일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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きせつのないまち

季節のない街

山本 周五郎

山本 周五郎의 季節のない街(きせつのないまち)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 201,379자 · 394화면

아오조라 문고

せい子は次を待った。いよいよ先生が突撃を開始するものと思ったらしい。なるほど先生はそのつもりだった。けれども現実は常に散文的なものだ、先生の心臓が十八歳の少年のようにときめいているのにもかかわらず、舌は頑として譲歩しないのであった。

ビスマルクまたいわく、敗走する兵は落花の如し、これを戦線に戻さんとするは、落花を枝に返さんとするに似たりと。

せい子はそれでもなお次を待った。まさか大ビスマルクだけがねばるとは思わない、次にはいろっぽい言葉が出てくるだろうと考えたから。けれどもビスマルクは強情であり頑迷であった。

先生の額に汗の粒がうかび、その眼は涙ぐんできたのに、舌はさも得意げに「ビスマルクいわく」をもてあそんで飽きなかった。

せい子にはつきあうかみさんたちがなかったので、先生のことをなんと評したかわからないが、先生を見る表情から察すると、朴念仁より点数がよくないことは確かなようであった。

あの「のんべ横丁」で労働者と喧嘩になったのも、おそらく先生の意志とは無関係に、舌そのものが勝手な自己主張をしたのだろう。さもなければ、先生たる者が共産党の歌をうたいだす、などという道理がないからである。