후리가나로 읽는 일본 고전
ja-reading.com
후리가나가 있는 일본 고전을 온라인으로 읽으세요. JLPT 수준으로 골라 보고, 단어를 눌러 뜻을 확인하고, 문장을 번역하세요.
きせつのないまち
季節のない街
山本 周五郎
山本 周五郎의 季節のない街(きせつのないまち)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 201,379자 · 394화면
と云われた。確かに、彼の仕事のおそさには妻のみさおもごうがにえるとみえ、仕事ばかりでなく、箸のあげおろしにまで、露骨な非難をあびせかけた。
「おまえのすることを見ているとあたしゃ足の裏がむずむずしてくるよ」とみさおは云う、「まったく、どうすればこんなぐずな男が生れるんだろう、おまえのふた親が生きてたら、あたしゃ押しかけていってきいてみたいくらいだよ」
良さんは小さくてまるい眼を細め、唇のあたりにかすかな微笑をうかべながら、黙って仕事を続けるだけである。――飴色になった仕事台の上の、ちょっと右寄りに、厚さ三インチばかりの板が立ててあり、豚の毛を入れた筒とか、ブラッシの台木、ごくぼその針金、にかわの鍋などの材料が、良さんの左右に並んでいた。彼は左手で、筒の中から豚の毛をひょいとつまみあげる。一つの穴に入れる数は、およそ三十本ときまっているが、彼は一度でそれだけつまみ取れたためしがなかった。つまみあげてから、そのたびによく数えて、二本足すとか、一本引くとかするのである。
「なんだね一本や二本」とみさおが咎める、「そんな細っこい毛の二本や三本、多くったって変りはないじゃないか」