후리가나로 읽는 일본 고전
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きせつのないまち
季節のない街
山本 周五郎
山本 周五郎의 季節のない街(きせつのないまち)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 201,379자 · 394화면
その中で太郎だけは、父親に気づかれないように眼を伏せた。彼は父親の腕にある傷が、どうしてできたものか知っていたらしい。そのうえそれは、良さんの語っているようないさましいものではなく、子供の彼が思い出すのも恥ずかしいような、屈辱的な出来事だったということが、そっと眼を伏せた彼の表情にあらわれていた。
良さんはまた、自分がのろまでないこと、仕事がおそいのは仕事を大切にするからで、それはおまえたち子供のため、子供たちをつつがなく育てるには、信用のある仕事をしなければならないからだと説明した。
「これが、とうちゃんの本当の気持なんだよ」と良さんは云った、「いざとなればいつでも、三人や五人は叩き伏せてみせる、弱い者はだめだ、強い相手でなければやらないがね、それから仕事だってそうだ、その気になればブラッシの二百や三百は一日で仕上げてみせるよ」
良さんはそこで自信ありげに微笑し、子供たちの顔を順に見まわした。
「けれど長屋の人たちはこんなことは知りゃしない、なんだのかんだのって、好き勝手なことを云ってるだろ、えー次郎」良さんは微笑をひろげた、「どうだいみんな、とうちゃんのことを信用するかい、それとも長屋の、なんにも知らない人たちの云うことを信用するかい」