후리가나로 읽는 일본 고전
ja-reading.com
후리가나가 있는 일본 고전을 온라인으로 읽으세요. JLPT 수준으로 골라 보고, 단어를 눌러 뜻을 확인하고, 문장을 번역하세요.
きせつのないまち
季節のない街
山本 周五郎
山本 周五郎의 季節のない街(きせつのないまち)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 201,379자 · 394화면
このあいだも島さんは休みなしに話し続け、盃や取皿や箸をはこび、湯豆腐の具のはいったニューム鍋や、薬味汁の小鉢を四つ配り、それから燗のついた二合徳利を持って来て、ようやく自分の席に戻った。
「この湯豆腐はうちの自慢でね」と島さんは云いかけ、やあ、かんじんの鍋を忘れた、と立ちあがりそうにしたが、僕が取って来ましょうと、井河くんがすばやく立っていった。
三人は心の中で涙ぐんでいた。足が不自由で、顔面に神経痙攣の持病をもち、しかも陽気で明るく、紳士のような風貌の島くんが、あんな女相撲の大関みたような、ばかでかくて無神経で、冷血動物のような細君の暴慢な態度を叱りもせず、客をもてなすために独りで奔走している姿は、男同志として、平静な気分で眺めていられるけしきではなかったからだ。
「さあ、井河くんからいこう」島さんは徳利を持った、「この中ではきみがいちばん若いんだろう、松井くんはジュニアーがいたんだっけね」
「それは僕だ」と野本くんが云った、「松井くんは結婚して十年になるがまだ子供はない」
そしてむっと口をつぐんだ。
島さんは戸惑ったように、湯豆腐の鍋のかげんをみた。