후리가나로 읽는 일본 고전
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いえ
家
島崎 藤村
島崎 藤村의 家(いえ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 141,411자 · 285화면
「どうかすると、こういう夕方には寂しくて堪えられないようなことが有るネ――それが、君、何の理由も無しに」
「私の今日の境涯では猶更そうです――しかし、叔父さん、そういう感じのする時が、一番心は軟かですネ」
こう正太が答えた。次第に暮れかかって来た。その部屋の隅には、薄暗い壁の上に、別に小窓が切ってあって、そこから空気を導くようになっている。青白い、疲れた光線は、人知れずその小障子のところへ映っていた。正太はそれを夢のように眺めた。
夕飯はお雪の手づくりのもので、客と主人とだけ先に済ました。未だ正太は言いたいことがあって、それを言い得ないでいるという風であったが、到頭三吉に向ってこう切出した。
「実は――今日は叔父さんに御願いが有って参りました」
他事でも無かった。すこし金を用立ててくれろというので有った。これまでもよく叔父のところへ、五円貸せ、十円貸せ、と言って来て、樺太行の旅費まで心配させたものであった。
「そんなに君は困るんですか」と三吉は正太の顔を見た。「郷里の方からでも、すこし兵糧を取寄せたら可いじゃ有りませんか」
「そこです」と正太は切ないという容子をして、「なるべく郷里へは言って遣りたくない……ああして、店は店で、若い者が堅めていてくれるんですからネ」