후리가나로 읽는 일본 고전
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からすうりのはなとが
寺田寅彦随筆集 第三巻
寺田 寅彦
寺田 寅彦의 寺田寅彦随筆集 第三巻(からすうりのはなとが)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 213,804자 · 425화면
あのサキソフォーンでさえも実に味のこまやかな音として聞かれる。アメリカのジャズはなるほどおもしろいと思う時はあっても、自分にはどうも妙な臭みが感ぜられる。たとえば場末の洋食屋で食わされるキャベツ巻きのようにプンとするものを感じる。これはおそらくアメリカそのもののにおいであろう。しかしこのクルト・ワイルのジャズ(?)にはそれがみじんもなくて、ゲーテやバッハを生んだドイツ民族の情緒が濃厚ににじみだしている。そうしてそれでいて同時にまたどれにもどこかしら Gallow Song しかもやはりイギリスらしいそれの味がしみじみとかみしめられるような気もするのである。最後に町の暗やみの中に幽霊のように消えて行くルンペンの行列とともにゆるやかに句切って再び響くモリアットの歌も、スクリーンの前の幕がおりて席を立ってそうして往来へ出て後までもいつまでも耳に残って忘れ難いものである。
この映画を見た前夜にグスタフ・マーラーの第五交響楽を聞いた。あまりにも複雑な機巧に満ちたこの大曲に盛りつぶされ疲らされたすぐあとであったので、この単純なしかし新鮮なフィルムの音楽がいっそうおもしろく聞かれたのかもしれない。