후리가나로 읽는 일본 고전
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からすうりのはなとが
寺田寅彦随筆集 第三巻
寺田 寅彦
寺田 寅彦의 寺田寅彦随筆集 第三巻(からすうりのはなとが)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 213,804자 · 425화면
そうして先生からのたよりの来るのを楽しみにしていた。病気がよくなって再び上京し、まもなく妻をなくして本郷五丁目に下宿していたときに先生が帰朝された。新橋駅(今の汐留)へ迎いに行ったら、汽車からおりた先生がお嬢さんのあごに手をやって仰向かせて、じっと見つめていたが、やがて手をはなして不思議な微笑をされたことを思い出す。
帰朝当座の先生は矢来町の奥さんの実家中根氏邸に仮寓していた。自分のたずねた時は大きな木箱に書物のいっぱいつまった荷が着いて、土屋君という人がそれをあけて本を取り出していた。そのとき英国の美術館にある名画の写真をいろいろ見せられて、その中ですきなのを二三枚取れと言われたので、レイノルズの女の子の絵やムリリョのマグダレナのマリアなどをもらった。先生の手かばんの中から白ばらの造花が一束出て来た。それはなんですかと聞いたら、人からもらったんだと言われた。たしかその時にすしのごちそうになった。自分はちっとも気がつかなかったが、あとで聞いたところによると、先生が海苔巻にはしをつけると自分も海苔巻を食う。先生が卵を食うと自分も卵を取り上げる。先生が海老を残したら、自分も海老を残したのだそうである。