후리가나로 읽는 일본 고전
ja-reading.com
후리가나가 있는 일본 고전을 온라인으로 읽으세요. JLPT 수준으로 골라 보고, 단어를 눌러 뜻을 확인하고, 문장을 번역하세요.
からすうりのはなとが
寺田寅彦随筆集 第三巻
寺田 寅彦
寺田 寅彦의 寺田寅彦随筆集 第三巻(からすうりのはなとが)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 213,804자 · 425화면
相手の酔っぱらいの巻き舌に対して、どっちも負けずに同じような態度と口調で、小気味よくやりとりをしていた。負けぬ気の生粋の江戸ッ子としての先生を、この時目前に見ることができたような気がするのであった。
先生最後の大患のときは、自分もちょうど同じような病気にかかって弱っていた。江戸川畔の花屋でベコニアの鉢を求めてお見舞いに行ったときは、もう面会を許されなかった。奥さんがその花を持って病室へ行ったら一言「きれいだな」と言われたそうである。勝手のほうの炉のそばでM医師と話をしていたら急に病室のほうで苦しそうなうなり声が聞こえて、その時にまた多量の出血があったようであった。
臨終には間に合わず、わざわざ飛んで来てくれたK君の最後のしらせに、人力にゆられて早稲田まで行った。その途中で、車の前面の幌にはまったセルロイドの窓越しに見る街路の灯が、妙にぼやけた星形に見え、それが不思議に物狂わしくおどり狂うように思われたのであった。
先生からはいろいろのものを教えられた。俳句の技巧を教わったというだけではなくて、自然の美しさを自分自身の目で発見することを教わった。同じようにまた、人間の心の中の真なるものと偽なるものとを見分け、そうして真なるものを愛し偽なるものを憎むべき事を教えられた。