후리가나로 읽는 일본 고전
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やまをおもう
山を思う
石川 欣一
石川 欣一의 山を思う(やまをおもう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 79,814자 · 157화면
さっと引き下ったあとで――「君、とても、ヒナマレだね。」「いゝですね。」「あのヒナマレのお酌で鮎の塩焼か。悪くないな。S山なんぞよして、明日一日ここにいようか。」「駄目ですよ。そんなことを云い出しちゃあ。」
間もなくさっきのヒナマレ――鄙には稀なるの意味である――が朱塗のお膳を二つ運んで来た。玉子焼、湯葉と高野豆腐、その他いろいろといった処で二皿位だが……「あの、鮎はとれませんか。」「とれますけどお客様がないと腐りますから――。泥鰌でよければ……」「へー。」「今お酒を持って参ります。」トントントン。トントン。ガタリコトンと障子があいて美しい娘さんが、二合はたっぷり入る徳利を二本。あとからさっきの女中がお櫃。「ごゆるりとお上り」で、二人とも行って了った。
部屋の中では我々二人、しばらく顔を見合わせて黙っていた。とりつく島もないじゃありませんか。
その夜は固い布団二枚の間に身をよこたえ――かけ布団が身体を中軸にシーソーをしていたっけ――あくる朝早く、赤ン坊の頭位ある握り飯を二つずつ貰って御勘定一人前八十銭。素敵な勢でS山の岩をはい上ったことはいう迄もなし。