일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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ひかげのまち

幻の探偵雑誌5 「探偵文藝」傑作選

松本 泰

松本 泰의 幻の探偵雑誌5 「探偵文藝」傑作選(ひかげのまち)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 52,797자 · 107화면

아오조라 문고

「何旅館とか云いましたね。……電話が遠いのでよく聞えないのです……エエ? パーク旅館?……ああ判りました、パーク旅館ですね。……はアそうですか、百二十八号室は五階ですか……では直ぐ参ります」ビアトレスは電話をきって、イソイソと二階の寝室へ馳上った。

それから数分後に寝室を出てきたビアトレスは、菫色の繻子の、袖口や裾に、黒をあしらった衣服を着て、見違える程美しくなっていた。彼女は浮々した様子で階段を馳下りると、女中を捜すために地下室へ行ったが、まだ使にいって帰って来なかった。

ビアトレスは舌打ちをしながら、壁に掛っている時計を見上げたが、いつ戻って来るか判らない女中を、的も無く待っていても仕方がないと思って、置手紙をして出掛ける事にした。彼女は紙片の端に、母から電話がかかったので食事に行くから、其積りでいてくれ、と鉛筆で走書をすると、それを台所の卓子の上へ乗せて置いて急いで家を出た。

ビアトレスは町の角からタクシーに乗って、H公園に近いパーク旅館に急がせた。

軈て旅館へ着いた。彼女は自動車を下りて賃金を払うと、電話で教えられた通り、入口の左側にある昇降機室へ入った。