후리가나로 읽는 일본 고전
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ようねんじだい
幼年時代・晩夏
堀 辰雄
堀 辰雄의 幼年時代・晩夏(ようねんじだい)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 85,965자 · 169화면
が、二日立ち、三日立ちしても、誰も一向やって来そうにもなかったので、私はやっぱり自分の留守の間に何か変った事があったのだろう位に思い出した。しかし、はにかみやの私はそんな事を人に訊くのは何かばつが悪いような気がして何も訊かずにいた。が、或る日、私は父に連れ出されて、ひさしぶりで業平橋の方まで行き、そこの駅の中で、ぴかぴか光った汽車が何処か遠くのほうに向って出発するのをひととき見送ってから、いかにも満足した気もちになって、家の方に帰ってきたとき、路地の奥にいた二三人の子供たちが私たち父子を見ると急いで物蔭にかくれるのを私は認めた。その中の一人は確かにお竜ちゃんにちがいなかった。――私はやっとそれですべてが分かったような気がしたが、父には何もいわないで、ただ急に気の抜けたように、それまで父の手をしっかりと握っていた自分の手を心もち弛めた。……
私はそれから当分の間誰れの顔を見るのもこちらから避けるようにしていた。お客などがあると、私は急いで庭の隅へ逃げていって、そこで一人で遊んでいた。私はもうお竜ちゃんやたかちゃんの事なんぞはどうだって好いと思いながら、自分がそれまで彼女等から受け取っていたすべてのものを、自分の大好きなあの無花果の木に――それだけがまだそっくり以前のまま私のまえに残されている一本の無花果の