후리가나로 읽는 일본 고전
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ようねんじだい
幼年時代・晩夏
堀 辰雄
堀 辰雄의 幼年時代・晩夏(ようねんじだい)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 85,965자 · 169화면
……私は何かもう居ても立ってもいられないような、切ない気がしだしていた。しかし私は、いかにも何気なさそうな風をして、ベイを選ぶのはいつか緒方自身に任せながら、目の前の、枯れた無花果の木のごつごつした枝ぶりを食い入るようにして見入っていた。
註一 火事があったのは丁度私の四歳の五月の節句のときで、隣家から発したもので、私の家はほんの一部を焼いただけですんだ由。しかし、その火事で私は五月幟も五月人形もみんな焼いてしまったりして、その火事の恐怖が私には甚だ強い衝動を与えたために、それまでのすべてのいろんな記憶は跡かたもなく消されてしまったらしい。そののちは端午の節句になっても、私のためにはただ一枚の鍾馗の絵が飾られたきりであった。
花火から茅葺屋根に火がうつって火事になったのは、三囲稲荷のほとりの、其角堂であった。そしてそれは全然別のときのことであった。
註二 数年後、私達が引越して行った水戸さまの裏の家の植込みにも、それと同じ木があり、夏になるといつもぽっかりと円い紫の花を咲かせているのを毎年何気なく見過ごしていたが、それが最初の家から移し植えたものであり、また紫陽花という名であるのを知ったのは、私がもう十二三になってからだった。