후리가나로 읽는 일본 고전
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おもいだすことなど
思い出す事など
夏目 漱石의 思い出す事など(おもいだすことなど)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 57,003자 · 113화면
仏語で形容すれば絶えず火宅の苦を受けて、夢の中でさえいらいらしている。時には人から勧められる事もあり、たまには自ら進む事もあって、ふと十七字を並べて見たりまたは起承転結の四句ぐらい組み合せないとも限らないけれどもいつもどこかに間隙があるような心持がして、隈も残さず心を引き包んで、詩と句の中に放り込む事ができない。それは歓楽を嫉む実生活の鬼の影が風流に纏るためかも知れず、または句に熱し詩に狂するのあまり、かえって句と詩に翻弄されて、いらいらすまじき風流にいらいらする結果かも知れないが、それではいくら佳句と好詩ができたにしても、贏ち得る当人の愉快はただ二三同好の評判だけで、その評判を差し引くと、後に残るものは多量の不安と苦痛に過ぎない事に帰着してしまう。
ところが病気をするとだいぶ趣が違って来る。病気の時には自分が一歩現実の世を離れた気になる。他も自分を一歩社会から遠ざかったように大目に見てくれる。こちらには一人前働かなくてもすむという安心ができ、向うにも一人前として取り扱うのが気の毒だという遠慮がある。そうして健康の時にはとても望めない長閑かな春がその間から湧いて出る。