후리가나로 읽는 일본 고전
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おもいだすことなど
思い出す事など
夏目 漱石의 思い出す事など(おもいだすことなど)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 57,003자 · 113화면
十
殿下もそれからほどなく御立になった。そうして忘るべからざる二十四日の来た頃、東洋城は余に関する何の消息も知らずに、また東海道を汽車で西へ下って行った。その時彼は四五分の停車時間を偸んで、三島から余にわざわざ一通の手紙を書いた。その手紙は途中で紛失してしまって、つい宿へ着かなかったけれども、東洋城が御暇乞に上がった時、余の病気の事を御忘れにならなかった殿下から、もし逢う機会があったなら、どうか大事にするようにというような篤い意味の御言葉を承ったため、それをわざわざ病中の余に知らせたのだそうである。咽喉の病も癒え、胃の苦しみも去った今の余は、謹んで殿下に御礼を申上げなければならない。また殿下の健康を祈らなければならない。
十
雨がしきりに降った。裏山の絶壁を真逆に下る筧の竹が、青く冷たく光って見えた幾日を、物憂く室の中に呻吟しつつ暮していた。人が寝静まると始めて夢を襲う(欄干から六尺余りの所を流れる)水の音も、風と雨に打ち消されて全く聞えなくなった。そのうち水が出るとか出たとか云う声がどこからともなく耳に響いた。
お仙と云う下女が来て、昨夕桂川の水が増したので門の前の小家ではおおかたの荷を拵えて、預けに来たという話をした。