후리가나로 읽는 일본 고전
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ほうろうき(しょしゅつ)
放浪記(初出)
林 芙美子
林 芙美子의 放浪記(初出)(ほうろうき(しょしゅつ))을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 103,349자 · 207화면
「随分人をなめているわね、旦那さんかえって来たら皆云ってやるから、私よか十も下なくせに、ませているわね……。」
ガードを省線が、滝のような音をたてゝ通る。
一度も縁づいた事のない彼女が、嫉妬がましい息づかいで、まるで夢遊病者のような狂体を演じようとしている。
「兄さんかも知れなくってよ。」
「兄さんだって、一ツ蚊帳には寝ないや。」
何か淋しい血のようなものが胸に込み上げて来た。
「瞳が痛いから電気消しますよ。」
彼女はフンゼンとして沈黙って出て行くと、やがて梯子段をトントン降りて行った。
「私達は貴方を主人にたのまれたのですよ。こんな事知れていゝのですか!」
切れ切れに、こんな言葉が耳にはいる。
一度も結婚しないと云う事は、あんなににも強く云えるものか……私は蒲団を顔へずり上げて固く瞼をとじた。
七月×日
――ビヤウキスグカヘレタノム
母よりの電報。
本当かも知れないが、嘘かも知れない。だが嘘の云えるような母ではない。出社前なので、急いで旅仕度をすると、旅費を借りに社へ行く。
社長に電報みせて、五円の前借りを申し込むと、前借は絶体に駄目だと云う。だが私の働いた金は取ろうと思えば拾五円位ある筈だ。