후리가나로 읽는 일본 고전
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いけぶくろのかい
文藝別冊[総特集]岡本綺堂
岡本 綺堂
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N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 72,671자 · 149화면
それが此頃は復活して、午前六時頃から開業の湯屋を見受けるようになったが、大体に於ては午後開業に一定してしまった。
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五月の節句(四、五の両日)に菖蒲湯を焚き、夏の土用なかばには桃湯を焚き、十二月の冬至には柚湯を焚くのが江戸以来の習であったが、そのなかで桃湯は早く廃れた。暑中に桃の葉を沸した湯に這入ると、虫に喰われないと云うのであるが、客の方が喜ばないのか、湯屋の方が割に合わないのか明治二十年頃から何時か止められて、日清戦争以後には桃湯の名も忘れられて仕舞った。菖蒲湯又は柚湯の日には、湯屋の番台に白木の三宝を据えてあって、客は湯銭を半紙にひねって三宝の上に置いて這入る。それを呼んで「おひねり」という。即ち菖蒲や柚の費用にあてる為に、規定の湯銭よりは一銭でも二銭でも余分の銭を包むのである。花柳界に近い湯屋などは、この「おひねり」の収入がなかなか多かった。芸妓などは奮発して、五銭も十銭も余分に包むからである。しかも明治の末期になると、花柳界附近は格別、他の場所ではその三宝を無視して、当日にも普通の湯銭しか置かない客がおいおい殖えて来たので、湯屋の方でも自然に菖蒲や柚を倹約し、菖蒲湯も柚湯も型ばかりになった。