일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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いけぶくろのかい

文藝別冊[総特集]岡本綺堂

岡本 綺堂

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N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 72,671자 · 149화면

아오조라 문고

どこの学生だか知らないが、帰省の途中か、避暑旅行か、いずれにしても若い女に対して飛んでもない悪いたずらをしたものだと、僕は苦々しく思いながら再び枕につくと、さらに第二の騒動が出来した。山椒の魚におどろかされた女学生たちは、その正体が判ってようよう安心して、いずれも再び枕につくと、そのうちの二人が急に苦しみ出した。

宿でもおどろいて、すぐに近所の医師を呼んで来ると、なにかの食い物の中毒であろうという診断であった。しかしその一人は無事で、そのいうところによると、三人は昼間から買食いなどをした覚えもない。単に宿の食事を取っただけであるから、もし中毒したとすれば宿の食い物のうちに何か悪いものがまじっていたに相違ないとのことであった。医師はとりあえず解毒剤をあたえたが、二人はいよいよ苦しむばかりで、夜のあけないうちに枕をならべて死んでしまった。こうなると、騒ぎはますます大きくなって、駐在所の巡査もその取り調べに出張した。

女学生たちのゆう飯の膳に出たものは、山女の塩焼と豆腐のつゆと平とで、平の椀には湯葉と油揚と茸とが盛ってあった。茸は土地の者も名を知らないが、近所の山に生えるものでかつて中毒したものはないというのであった。