후리가나로 읽는 일본 고전
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どうじ
文豪怪談傑作選 室生犀星集 童子
室生 犀星
室生 犀星의 文豪怪談傑作選 室生犀星集 童子(どうじ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 177,454자 · 357화면
三
」
おあいは、堀に家にはいって休むように言ったが、やはり動かないでいた。
「何か御病気にでも……。」
内儀は、堀の顔をみて、おあいにそうたずねた。
「ええ、すこし気鬱病でございまして捗々しく参りません。」
「それはお気の毒な。」
内儀は、そういうと、一と足さがって歩き出して行った。堀は、裏門からこっそり出て、杉葉垣のしずかな裏町を、ほどよい朝しめりのした道路に水々しい影をおとしてゆく内儀の姿を見送っていた。おあいも、そこに立っていた。が、内儀はいちども振りかえって見ないで、もう町かどを曲った。と、堀は、さっきから張り詰めていた気のせいで、ぐったりと発熱の労れを感じた。
三
ふしぎな朝がほとんど毎日つづいた。堀は朝になると裏門の庭草の茂りのかげに跼って、柔しい足音を待っていた。その時刻には黒い日傘をさした内儀が、ときには浅草草履を引っかけて、しんと、音もない裏町をやってくるのである。何処からくるのか、その時刻になると気のせいか若葉まで静まって、長い裏町に子供のかげすらないほど閑寂としていた。
堀は、生垣の裾漏れから裏町を窺っていて、内儀がちかづくと、しずかに立ちあがるのが常であった。