후리가나로 읽는 일본 고전
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どうじ
文豪怪談傑作選 室生犀星集 童子
室生 犀星
室生 犀星의 文豪怪談傑作選 室生犀星集 童子(どうじ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 177,454자 · 357화면
それに彼の界隈にあるふしぎな十二層の煉瓦塔が、夜夜かの女のあやしい姿と、最う一つはかれ自身の目の前に、あるときは黒ずんで立ち、あるときは星を貫いて立っているのである。その窓窓はいつも閉されてあったが、眺めているうちに不思議にいろいろな想念に悩み織りこんでくる古い塔の尖端に、かれは毎夜のようにかれの伝奇的興趣をそそるような星座を見出すのであった。かれは何故にふしぎな女とこの変な煉瓦塔とをむすびつけて考えたことであるかは分らないが、それら二者を離しては、もう彼女というものを完全に考え出すこともできなかったからである。
かれがこの女の奇声ともいわるべき声をきいたのは、その晩がはじめてであった。かれはいつものように町から町をあるきつづめ、この都会の澱んでカスばかり溜った小路をあるきながら、例によって何等の感銘もなく、ただ徒らに歩行するだけの毎夜の疲労にとぼとぼ歩いていたとき、例によって何処から何処と何の用事があって往来するかわからない群衆からはなれたときに、かれは、ふいに彼女が暗い小路からでてくるのに出会したのである。
誰でもそうであろうか余り度度出会すときは、意志のない振り顧りをやるものである。