일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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どうじ

文豪怪談傑作選 室生犀星集 童子

室生 犀星

室生 犀星의 文豪怪談傑作選 室生犀星集 童子(どうじ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 177,454자 · 357화면

아오조라 문고

」と言っては、刷り物を人の目のさきに突き出して引っこませた。うす暗い群から「ここへ一冊。」という変な声で買うものがあるかと思うと、また反対の隅の方から鼠のような声で「こっちへも一冊。」と声がかかった。

歳太郎は買手がつくと、きゅうに大声で怒鳴って、

「たった十銭で唄は残らず入っているのです。今のうちに、売りきれないうちに。」と急き立てていた。そしては群衆越しに、あちこちに不安そうに眺めては、少年を急がしていたのである。それは公園廻りの巡査に追い立てを食うので、それを予覚しながら素早く刷り物を売り捌くのであった。

見ているうちに八七冊売れると、群衆はだんだんに散りはじめた。黒黒とした人垣の輪が一人ずつ引っぺがされて、最後の四五人になるまで歳太郎はしつこく売りつけていたが、そのとき突然にかれは鋭く少年を呼んで手を振って、

「瓦斯を消してしまえ。」と叫んだ。少年はすぐ瓦斯を吹き消そうとしたが、なかなか消えなかった。歳太郎は何か言いながら、ふっと慣れた口つきで消した。

「早く逃げないと駄目だよ。早く瓦斯ランプを畳むんだ。」

歳太郎は手早く刷り物を風呂敷包みにたたんだ。