일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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どうじ

文豪怪談傑作選 室生犀星集 童子

室生 犀星

室生 犀星의 文豪怪談傑作選 室生犀星集 童子(どうじ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 177,454자 · 357화면

아오조라 문고

松岡はそれを聞きすますと自分の部屋へ取って返して、茫乎と時を過した。その内に木炭をカン※(濁点付き片仮名ワ、1-7-82)スになすり始めた。或る将校夫人の肖像だったがその写真を引き伸しながら描いているうちに、何時の間にかたてに長くなるような気がしてならなかった。松岡は電燈の位置を変えた。それでうまく行って時間の経つことも知らなかった。

「しかし……」

松岡は突然に真青な顔つきになり、木炭をカン※(濁点付き片仮名ワ、1-7-82)スから離した。たしかに帰るときに階段を下りて行き、主婦と話していた声がきこえたのだ、松岡は何度もこう思うたのだったが、もう筆が進まなかった。松岡はズボンのかくしを捜って時計を見たが、十一時を八分過ぎて止っていた。それを振ると又カチカチ動いた。

寺の前の往来の人も行き静まって、造花屋の店明りの電燈も何時ものように街路を明るく射していなかった。よほど遅いと見える、こんなに早く時間が経ったかと不思議に思われる。

松岡は手さぐりで階段を下り、二階から階下まで行って小用を足したが、主婦は寝そびれたこえで、

「松岡さんですか?」

と言った。