후리가나로 읽는 일본 고전
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どうじ
文豪怪談傑作選 室生犀星集 童子
室生 犀星
室生 犀星의 文豪怪談傑作選 室生犀星集 童子(どうじ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 177,454자 · 357화면
かれは微笑んで、己が家をふりかえって見た。燈火は一つきり窓のそとに漏れているばかりで、あたりは荒涼とした砂丘でなければ砂山のつらなりで、砂山のてっぺんが年古くなったせいか、夜ぞらに擦れてうすい明りをもつ燐のように、ちらちら光って見えた。眠元朗は、ふりかえってなお岩壁をも一層高みへ上ろうとしたときに、かれはそれにのみある清澄な水溜りのふちに佇んでいる女の姿を見た。――全くそれは女の姿であった。
彼女はうしろ向きになって、髪をすきながら己が姿をこの清い水たまりに映していた。その白い頸首にも、その露き出した肘さきにも、まんまるい処女らしい円みとほたほたする肉附があった。灰色めいた明りはうすいながらも、その女の姿を水の上にうつすには充分で、何か夜のうちに咲いてしまう重い白いたわわな花のように見えた。――かれがなお一歩近づいたときに、水の上にうつっている顔を見出して、愕然とした。――同時にその水の中にある顔もすぐそのかげを水の上から消した。
「まあ、お父さま!」
眠元朗はあわてて赧らんで胸をつくろう娘を見た。
「お前どうして今時分こんなところへ来ているのか?」