일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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しんしょたいこうき

新書太閤記

吉川 英治

吉川 英治의 新書太閤記(しんしょたいこうき)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 187,841자 · 376화면

아오조라 문고

天を嘆いてみても始まらない」

城門の士卒たちには、そんな臆測を交わし合ってみるしか、明日のことは分らなかった。

城の奥は、若葉のみどりにつつまれて、時折、初蝉の声がするほか、寂としている。しかもなお今朝から登城した諸将で退って来るものは一名もなかった。

そこへ。甘糟三平は駈けついた。

濠の外で、馬をすて、その馬の手綱をつかんで、駈け足で橋をわたって来た。

「何者だッ」

と、鉄扉の横から番兵の眼と槍が光る。三平は、馬を柳にくくって、

「それがしだ」

左右の兵に、自分の顔を示し、すたすたと城内へはいって行った。彼の顔は、通り手形である。何の某と詳しく知らぬ者はあっても、その顔と役目を知らぬ兵はなかった。

躑躅ヶ崎の城館のうちに一宇の伽藍がある。毘沙門堂といって、信玄入道の禅室でもあり、政務所でもあり、時には軍議の場所ともなった。

信玄は、今そこの廻廊に立っていた。庭の泉石から室を吹きとおしてくる風に、彼のからだは緋牡丹の花が炎のように揺れた。彼は、具足のうえに、大僧正の緋衣を着ていた。

ことし五十一歳。

かた肥りに肉の緊ったからだをしている。背は並である。