후리가나로 읽는 일본 고전
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しんしょたいこうき
新書太閤記
吉川 英治
吉川 英治의 新書太閤記(しんしょたいこうき)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 187,841자 · 376화면
幾たびか、鞭を折り、馬を代えて、彼が京都に着くと、
「おうッ、殿ッ」
「残念ですッ」
悲涙をたたえた幾つもの血相が、彼の馬前へむらがって、こもごもに、事態の急を訴えた。
「何より先に、申しあげねばならぬ儀は、御舎弟の信治様(織田九郎)――また、お附添の森三左衛門可成どの、共々に、宇佐山の城を枕に――まる二昼夜の御苦戦もむなしく――討死あそばされたことにござりまする」
惨として、ひとりがそのまま、声を嚥むと、べつの者が、また、声をふるわせて告げた。
「浅井、朝倉に山門の衆徒も加わり、敵は何せい、二万をこえる大軍にござりますれば――無念、力も及びませぬ。信治様、森三左衛門どのの御最期につづいて、青池駿河どの、道家清十郎どの、尾藤源内どの、その他まだ……」
と、主なる味方の戦死者を思い出すだけでも、無念がこみあげ、涙が声をかすめて、将士はみな籠手の肱を曲げて、顔をおおってしまった。
――と、信長は、
「この期に臨んで、くどくどと、返らぬ者どもの戒名を読み立てるな! 聞きたいのは、今の戦況だッ。敵は、どこまで来ておるか。どこが、血戦の中心か。……ええ、その方どもでは大勢もわかるまい。