일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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しんしょたいこうき

新書太閤記

吉川 英治

吉川 英治의 新書太閤記(しんしょたいこうき)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 197,228자 · 394화면

아오조라 문고

するといきなり、表の口に突っ立っていた巡視の将校が、屹と、彼の影を指さして呶鳴った。

「あッ、あいつだッ、うさん臭いッ!」

強右衛門の影は、途端に、跳ねおどった。裏手へ駈け出そうとしたところ、そこにも兵がいたからである。

彼は盲鼠のように、床の上に跳びあがり、柱にぶつかり壁にぶつかった。そして、窓にさす星明りを見るやいな、櫺子に五体を打ちつけて、その破れから外へ身を躍らせた。

パン、パンッ、と二つ三つ、弾音が宵の空に谺した。強右衛門は、藁屋根の下から脱兎のように駈け出すと、近くの桑畑へ駈けこんだ。

賢明なようで、これはまずかった。桑の葉は戦ぎ立って、彼の行くところ潜むところを敵の眼に告げた。しかも細い小枝は足にからんで、身の自由も甚だしく欠く。

「間諜ッ。敵の間諜。――もう逃げられはせんぞ。醜しいざまは止せ」

桑畑を囲んだ穴山隊の将校は呶鳴った。敵の声ながらそれは至極尤もに聞えた。

強右衛門は、身を擡げて、桑の葉のうえに半身をぬっと見せた。星空を衝くように、双つの手を挙げて、

「待てッ」

盲撃ちに撃つ小銃に対して、まず云ったのである。

「――観念した。