후리가나로 읽는 일본 고전
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しんしょたいこうき
新書太閤記
吉川 英治
吉川 英治의 新書太閤記(しんしょたいこうき)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 187,757자 · 375화면
て、十日、佐和山城に達していた。
そして十三日にはここへさらに細川藤孝、忠興父子が麾下を率いて丹波から来会した。
藤孝父子は、すぐ秀吉に謁を求めて、
「遅れました」
と、つつましかった。
それにたいして、秀吉は、
「よくぞ」
と、この父子をまつこと極めて篤く、
「伊吹、北国路もあの通り。途中さだめし大雪に悩まれたろうに」
と、いたわった。
思えばこの藤孝父子ほど、この半年を、薄氷をふむ思いで通って来た者はあるまい。
かの光秀と藤孝とは、共に、信長に仕える前から莫逆の友であった。忠興の妻の珠子(伽羅沙夫人)は、光秀のむすめであった。そのほか切っても切れない絆は両家の家中と家中のあいだにも多かったのである。光秀が、必然なる味方と、謀挙の公算に入れていたにもそれだけの理由は大いにあったといってよい。
が、藤孝は組さなかった。もし一髪の私情にでも引かれたら彼の一門も明智と同じものになったろう。まさに累卵をささえたのである。しかし、外に善処し、内にはその危機を脱するまでの苦心は言葉に絶えたものがある。麾下の内争も生じ、光秀の娘たる忠興の妻を救うにも、生やさしい藤孝の苦労ではなかったのだ。