후리가나로 읽는 일본 고전
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しんしょたいこうき
新書太閤記
吉川 英治
吉川 英治의 新書太閤記(しんしょたいこうき)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 180,256자 · 361화면
と、自分の席につく。
そしてそれから、彼が壮年時代に見聞して来た「明国ばなし」の長談義がはじまるのだった。ほとんど、その頃の日本では、何人と知らない明国の知識を話したいために、彼は客呼びをして、こんな馳走もするのだった。
家内中をあげて、接待したり、馳走をしたり、暇をつぶしてまで、茶わん屋の主人捨次郎が、こうした客呼びを年に幾度かする気もちの中には、自分のもっている明国の知識とか、渡洋した体験とかを、世間へ誇ろうとすることよりも、実はもっと痛切に、べつな意味があったのである。
それは、わが子として――いや生みの子以上にも、可愛がって育ててきた於福への、大きな愛の一つなのであった。
なぜかというに――
於福がもともと彼の実子でないことは、誰でも知っているが、同時にまた、純粋な日本の生れでもない素姓を、いつか世間では、めずらしげな噂にしている。
で、幼少から、遊びに出ても遊び仲間の子どもらから、
(唐人子。唐人子!)
と、からかわれたり、泣かされて帰って来たり、内気な於福は、よけい内気になる傾きがみえた。
捨次郎は、そのたび胸をいためて、亡き五郎大夫の依嘱にすまない気がするのだった。