후리가나로 읽는 일본 고전
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しんちょうき
新潮記
山本 周五郎
山本 周五郎의 新潮記(しんちょうき)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 155,541자 · 305화면
「では鉄銅の事はどう仕りますか」
「いや、荷が揃っておればよいのだ、鋳工所がきまり次第また知らせてよこす」
そこで用談が切れた。大助はふと思い出したようすで、ちょっとお見せ申すものがございますからといって立った。そして戻って来たかれは、染めあがったばかりの新しい旗を一旒そこへひろげた。
「例の三当旗でございます」
「ほう、……これか」
宗兵衛は眼を輝かせて覗きこんだ。旗は五色の布に葵の紋章を雪輪で包んだ徽号を染めぬいたもので、上に「三当」と書きだしてある。三当とは水戸に通ずる韻だった。
「亀阜荘さまの仰付けで十旒だけ染めさせました、京で同じほど染めさせております」
「……これを押し立てて」
ふと宗兵衛はそう云いかけたが、あとをつづけずに帰り支度をした、「やあこれはいかん」立とうとして、宗兵衛はちょっとよろめき、頭を二三度横に振った、「なにやら酔ったような気持だが、いまの飲み物になにかはいっておったのか」
「ご存じなかったのですか」大助は笑いながら、「ご存じなかったのですか、青梅を漬けた焼酎でございます」
「それは一杯くった」
宗兵衛も笑いながらそう云った。大助は宗兵衛がひと言も秀之進のことを云いださなかったのに気づいた。