후리가나로 읽는 일본 고전
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しんちょうき
新潮記
山本 周五郎
山本 周五郎의 新潮記(しんちょうき)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 155,541자 · 305화면
いま身も世もあらぬ気持だ……。いかにも悔恨のにじむ筆つきで一気に書きながしてあった。
「ここからの告白を聞いて下さい」大助はひと息つき、そういってしずかに手紙を読みつづけた。――わたくしは貴方のお情けでこのとしつき安穏にくらして来ました。そしてつねづね貴方がどんなお働きをなすっているか、往来なさるお武家さまがどのような方々であるか、なにをなさろうとするか、おぼろげながら知っていました。けれどもそれはただ知っていたというだけでした。「自分などの出る幕ではない、ああいうことはあの方々に任せて置けばよい」そう思っていたのです、そういう自分勝手な、気楽な考え方をしていたために、こんどのような情けない過ちをしてしまったのだと思います。
寒笑が御恩を仇で返すようなことをしたのも、お調子者で気が弱いというだけではありません。今の時勢がどのようなものか、それを知らないのが原因です。日本人ですから禁裏さまの尊いことは知っていますが、だから今どうしなければならないのか、ということは考えようとも思わない。「誰かがやっている、自分にはかかわりのないことだ」そう気楽に構えていた、それがあんな恥知らずな事をする原因だと思います。