후리가나로 읽는 일본 고전
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しんちょうき
新潮記
山本 周五郎
山本 周五郎의 新潮記(しんちょうき)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 155,541자 · 305화면
そしてその信念があればこそ本枝不和という私の事情から超越することができたのであった。
しかしそれにもかかわらず、頼胤の心を苦しめたものは、高松にいる兄の立場だった、兄の左近頼該は無二の水戸贔屓で、斉昭にはしんそこから傾倒していた。ひそかに幾回か会談した事実もある。おそらく兄の気持としては「甲辰の事」に由る本枝不和の問題はなによりも堪えがたい苦痛にちがいない。父の偏愛によって兄は長子でありながら高松に一生ひかげの生活をしなければならぬ身の上だ。それに反して三男たる自分は家督をし、中央にあって幕府の重職についている。兄は水戸家の伝統たる勤王の大道をまもろうとするのに自分はその地位からも佐幕たらざるを得ない。兄の敬慕する斉昭を自分は譴責する立場になった。兄としては高松のすべてをあげて水戸家に尽瘁したいであろうに、自分は枝藩二家と共に、かえって内政関渉の役目にさえついている。すべてが逆だった。する事なす事が兄弟あい容れなかったのである。
する事なす事が相反しているばかりではない。日陰の身にある兄は、つねに弟に対して労りの気持をもっていた。決しておのれの意とするところを弟に強いようとはしない。