후리가나로 읽는 일본 고전
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ぎじんのすがた
日本の怪談
田中 貢太郎
田中 貢太郎의 日本の怪談(ぎじんのすがた)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 56,030자 · 115화면
それでも二人は安心した。老婆はお媽さんの傍へ往って起そうとした。その拍子にお滝の眼が開いた。
「何人だい、此処へ来て邪魔するのは、彼方へお出でよ、ひとの寝間なんぞ覗きに来やがって」
老婆は驚いてやろうとした手を引込めた。
「お母さん、だめだよ、そんな処に寝ていちゃ、風邪を引くよ」
新一は叱るように云った。
「痴、お黙り、余計なことを云うと承知しないよ」
老婆は困ってしまった。どう云って伴れて往ったものだろうかと思っていると、お滝は急に起きあがって、どかどかと表座敷へ入って往った。二人はあっけに執られていたが、その挙動が心配であるから後から踉いて往った。と、お滝は寝床の中へもぐり込むなり頭から夜着を被ってしまった。
「何人も此処へ来ちゃいけない、彼方へ往っておくれ、煩い」
老婆と新一は困って其処に立っていたが、そのうちにお滝の寝呼吸が聞えだしたので、二人は奥の室へ帰って寝たが睡られなかった。わけて新一は怪しい母の挙動が心配になって来て朝まで睡れなかった。
朝になってみると、お滝は平生のようにおとなしく起きて、新一といっしょに朝飯を喫ったがへつに変ったこともなかった。