후리가나로 읽는 일본 고전
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わせだだいがく
早稲田大学
尾崎 士郎
尾崎 士郎의 早稲田大学(わせだだいがく)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 112,204자 · 220화면
「さっきから、みんな君を待っていたぜ、――まだ五時半だな」と言いながら腕時計をちらっと見た。「もう四時すぎから会場は学生でぎっしり詰っている、さっき僕がいったときは山吹町の通りは通行禁止になって、巡査が交通整理をしとった、今夜は永井柳太郎も出るそうだから入場無料じゃもったいないくらいだよ」。
西方現助は眼界が急に一変して、胸がわくわくするようなあたらしい衝動に駆りたてられた。矢来下へ出ると、広い通りを学生のむれが、ぞろぞろと鶴巻町の方へ歩いてゆく。街角の蕎麦屋の前には大きな立看板が出ている。会場は山吹町にある早稲田劇場で、立看板には天野派の教授や、重だった校友の名前がずらりとならび、その中にはさまれている西方現助という名前が自分とはまるで別の人物のような精彩を放っている。
彼が新宿署にいた三日間のあいだに、運動は、たしかに急速なひろがりをみせてきた。高田派だろうと天野派だろうと、そんなことはどっちだっていいことである。もはや誰れ一人として事件の性質を究明したり、これに対して冷静な判断を加えようとしているものはいなかった。新学年の開始を直前に控えた学校側は、一切の妥協的工作や他人まかせの緩和政策を根こそぎに放棄したらしく、現在学長の職を保っている天野博士を無視して維持員会を開いた。