후리가나로 읽는 일본 고전
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わせだだいがく
早稲田大学
尾崎 士郎
尾崎 士郎의 早稲田大学(わせだだいがく)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 112,204자 · 220화면
書店の名である東洋館(現在の冨山房)は、彼の雅号をそのまま適用したものである。彼の家は鴎の渡しにちかい浅草橋場のちかくにあったが、二階の書斎は、そのまま彼の病室に変った。空には次第に紺碧の色がふかさを加えてくる。彼は綿のようにふんわりとうかんでいる雲の翳を眺めながら、病床を訪れる友人たちに向って、彼の夢みていた学校の経営と抱負について語りつづけた。彼の腹案によれば東京専門学校は、あと二年と経たぬうちに「早稲田大学」と改称され、政治科、法科のほかに、商科、文科、理工科を加え、民間の精英をすぐる学問の府として一大殿堂を築きあげる予定であった。
「高田君、――君が本腰を入れてくれるのはこれからだ、どんな些細なことでも必ず坪内と天野と相談してやってくれたまえ」。
高田がだまってうなずくと、小野は長く伸びた頬ひげを撫でながら、ぐったりと寝返りをうった。しかし、彼の声も秋のふかまるにつれて次第にほそくかすれてきた。十二月に入ると医師から絶対安静が言いわたされ、面会は禁止になった。ついにあくる年の一月十一日、朝から曇っていた空が正午すぎから雪になった。その日の夕方、彼は三十五歳を一期として消えるように息をひきとった。