후리가나로 읽는 일본 고전
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ほんじょりょうごく
本所両国
芥川 竜之介의 本所両国(ほんじょりょうごく)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 21,005자 · 43화면
僕は思わず笑ってしまってね。」
僕等をのせた円タクはこういう僕等の話の中に寿座の前を通り過ぎた。絵看板を掲げた寿座は余り昔と変らないらしかった。僕の父の話によれば、この辺――二つ目通りから先は「津軽様」の屋敷だった。「御維新」前の或年の正月、父は川向うへ年始に行き、帰りに両国橋を渡って来ると少しも見知らない若侍が一人偶然父と道づれになった。彼もちゃんと大小をさし、鷹の羽の紋のついた上下を着ている。父は彼と話しているうちにいつか僕の家を通り過ぎてしまった。のみならずふと気づいた時には「津軽様」の溝へ転げこんでいた。同時に又若侍はいつかどこかへ見えなくなっていた。父は泥まみれになったまま、僕の家へ帰って来た。何でも父の刀は鞘走った拍子にさかさまに溝の中に立ったということである。それから若侍に化けた狐は(父は未だにこの若侍を狐だったと信じている。)刀の光に恐れた為にやっと逃げ出したのだということである。実際狐の化けたのかどうかは僕にはどちらでも差支えない。僕は唯父の口からこういう話を聞かされる度に昔の本所の如何に寂しかったかを想像している。
僕等は亀沢町の角で円タクをおり、元町通りを両国へ歩いて行った。