후리가나로 읽는 일본 고전
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りりょう
李陵・山月記・弟子・名人伝
中島 敦의 李陵・山月記・弟子・名人伝(りりょう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 65,013자 · 129화면
悟浄は辛抱強く待った。五十日めにふたたび眼を覚ました坐忘先生は前に坐っている悟浄を見て言った。「まだいたのか?」悟浄は謹しんで五十日待った旨を答えた。「五十日?」と先生は、例の夢を見るようなトロリとした眼を悟浄に注いだが、じっとそのままひと時ほど黙っていた。やがて重い唇が開かれた。
「時の長さを計る尺度が、それを感じる者の実際の感じ以外にないことを知らぬ者は愚かじゃ。人間の世界には、時の長さを計る器械ができたそうじゃが、のちのち大きな誤解の種を蒔くことじゃろう。大椿の寿も、朝菌の夭も、長さに変わりはないのじゃ。時とはな、我々の頭の中の一つの装置じゃわい」
そう言終わると、先生はまた眼を閉じた。五十日後でなければ、それがふたたび開かれることがないであろうことを知っていた悟浄は、睡れる先生に向かって恭々しく頭を下げてから、立去った。
「恐れよ。おののけ。しかして、神を信ぜよ。」
と、流沙河の最も繁華な四つ辻に立って、一人の若者が叫んでいた。
「我々の短い生涯が、その前とあととに続く無限の大永劫の中に没入していることを思え。我々の住む狭い空間が、我々の知らぬ・また我々を知らぬ・無限の大広袤の中に投込まれていることを思え。