후리가나로 읽는 일본 고전
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りりょう
李陵・山月記・弟子・名人伝
中島 敦의 李陵・山月記・弟子・名人伝(りりょう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 65,013자 · 129화면
それに彼は、李陵が必ずや戦死しているに違いないとも思っていたのである。ただ、先ごろ李陵の使いとして漠北から「戦線異状なし、士気すこぶる旺盛」の報をもたらした陳歩楽だけは(彼は吉報の使者として嘉せられ郎となってそのまま都に留まっていた)成行上どうしても自殺しなければならなかった。哀れではあったが、これはやむを得ない。
翌、天漢三年の春になって、李陵は戦死したのではない。捕えられて虜に降ったのだという確報が届いた。武帝ははじめて嚇怒した。即位後四十余年。帝はすでに六十に近かったが、気象の烈しさは壮時に超えている。神仙の説を好み方士巫覡の類を信じた彼は、それまでに己の絶対に尊信する方士どもに幾度か欺かれていた。漢の勢威の絶頂に当たって五十余年の間君臨したこの大皇帝は、その中年以後ずっと、霊魂の世界への不安な関心に執拗につきまとわれていた。それだけに、その方面での失望は彼にとって大きな打撃となった。こうした打撃は、生来闊達だった彼の心に、年とともに群臣への暗い猜疑を植えつけていった。李蔡・青霍・趙周と、丞相たる者は相ついで死罪に行なわれた。現在の丞相たる公孫賀のごとき、命を拝したときに己が運命を恐れて帝の前で手離しで泣出したほどである。