후리가나로 읽는 일본 고전
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りりょう
李陵・山月記・弟子・名人伝
中島 敦의 李陵・山月記・弟子・名人伝(りりょう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 65,013자 · 129화면
彼も孔子に倣って、述べて作らぬ方針をとったが、しかし、孔子のそれとはたぶんに内容を異にした述而不作である、司馬遷にとって、単なる編年体の事件列挙はいまだ「述べる」の中にはいらぬものだったし、また、後世人の事実そのものを知ることを妨げるような、あまりにも道義的な断案は、むしろ「作る」の部類にはいるように思われた。
漢が天下を定めてからすでに五代・百年、始皇帝の反文化政策によって湮滅しあるいは隠匿されていた書物がようやく世に行なわれはじめ、文の興らんとする気運が鬱勃として感じられた。漢の朝廷ばかりでなく、時代が、史の出現を要求しているときであった。司馬遷個人としては、父の遺嘱による感激が学殖・観察眼・筆力の充実を伴ってようやく渾然たるものを生み出すべく醗酵しかけてきていた。彼の仕事は実に気持よく進んだ。むしろ快調に行きすぎて困るくらいであった。というのは、初めの五帝本紀から夏殷周秦本紀あたりまでは、彼も、材料を按排して記述の正確厳密を期する一人の技師に過ぎなかったのだが、始皇帝を経て、項羽本紀にはいるころから、その技術家の冷静さが怪しくなってきた。ともすれば、項羽が彼に、あるいは彼が項羽にのり移りかねないのである。