후리가나로 읽는 일본 고전
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りりょう
李陵・山月記・弟子・名人伝
中島 敦의 李陵・山月記・弟子・名人伝(りりょう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 65,013자 · 129화면
彼は先刻の男の言葉「胡地にあって李将軍が兵を教え漢に備えていると聞いて陛下が激怒され云々」を思出した。ようやく思い当たったのである。もちろん彼自身にはそんな覚えはないが、同じ漢の降将に李緒という者がある。元、塞外都尉として奚侯城を守っていた男だが、これが匈奴に降ってから常に胡軍に軍略を授け兵を練っている。現に半年前の軍にも、単于に従って、(問題の公孫敖の軍とではないが)漢軍と戦っている。これだと李陵は思った。同じ李将軍で、李緒とまちがえられたに違いないのである。
その晩、彼は単身、李緒の帳幕へと赴いた。一言も言わぬ、一言も言わせぬ。ただの一刺しで李緒は斃れた。
翌朝李陵は単于の前に出て事情を打明けた。心配は要らぬと単于は言う。だが母の大閼氏が少々うるさいから――というのは、相当の老齢でありながら、単于の母は李緒と醜関係があったらしい。単于はそれを承知していたのである。匈奴の風習によれば、父が死ぬと、長子たる者が、亡父の妻妾のすべてをそのまま引きついで己が妻妾とするのだが、さすがに生母だけはこの中にはいらない。生みの母に対する尊敬だけは極端に男尊女卑の彼らでも有っているのである――今しばらく北方へ隠れていてもらいたい、ほとぼりがさめたころに迎えを遣るから、とつけ加えた。