후리가나로 읽는 일본 고전
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りりょう
李陵・山月記・弟子・名人伝
中島 敦의 李陵・山月記・弟子・名人伝(りりょう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 65,013자 · 129화면
困難に出会うとき、彼の全身は(精神も肉体も)焔々と燃上がる。逆に、平穏無事のとき、彼はおかしいほど、しょげている。独楽のように、彼は、いつも全速力で廻っていなければ、倒れてしまうのだ。困難な現実も、悟空にとっては、一つの地図――目的地への最短の路がハッキリと太く線を引かれた一つの地図として映るらしい。現実の事態の認識と同時に、その中にあって自己の目的に到達すべき道が、実に明瞭に、彼には見えるのだ。あるいは、その途以外の一切が見えない、といったほうがほんとうかもしれぬ。闇夜の発光文字のごとくに、必要な途だけがハッキリ浮かび上がり、他は一切見えないのだ。我々鈍根のものがいまだ茫然として考えも纏まらないうちに、悟空はもう行動を始める。目的への最短の道に向かって歩き出しているのだ。人は、彼の武勇や腕力を云々する。しかし、その驚くべき天才的な智慧については案外知らないようである。彼の場合には、その思慮や判断があまりにも渾然と、腕力行為の中に溶け込んでいるのだ。
俺は、悟空の文盲なことを知っている。かつて天上で弼馬温なる馬方の役に任ぜられながら、弼馬温の字も知らなければ、役目の内容も知らないでいたほど、無学なことをよく知っている。