후리가나로 읽는 일본 고전
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もみノきはのこった
樅ノ木は残った
山本 周五郎
山本 周五郎의 樅ノ木は残った(もみノきはのこった)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 145,078자 · 285화면
だが、策謀が忠清ひとりの胸にあるのか、または閣老ぜんたいが承認しているものか、という点はまったく推察がつかない。したがってこの事情がもれた場合内外にどんな騒ぎが起こるかもわからないし、その騒ぎがどういうかたちであらわれるにせよ、その結果が幕府を利することは明らかであった。
「ついさきごろのことですが」と信助は云った、「湯島のことはくれぐれも頼む、と仰しゃいました、まえにも二度ばかりそう仰しゃったことがあります、私には実の妹と姪ですから、仰せがなくとも捨ててはおきません、けれども、同じことを二度繰り返して仰しゃるなどというためしは、これまでの御前には決してなかったことです、それが私にはなにより気掛りなのです」
「私にもどう答えてよいかわからない」と惣左衛門は云った、「お側にいながらなんのお役に立つこともできず、ただ御無事であるようにと祈るほかはないのだ」
「もし私でかなうことなら、どんなことでもお受け申します」と帰るときに信助は云った、「どうぞ御前へ、お申しつけを待っております、と申上げて下さい」
惣左衛門は黙って辞儀を返した。
楔
甲斐はその日の午後七時ごろ、西丸下にある久世大和守(広之)の屋敷へゆき、八十島主計となのって、大和守に面会を求めた。