후리가나로 읽는 일본 고전
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もみノきはのこった
樅ノ木は残った
山本 周五郎
山本 周五郎의 樅ノ木は残った(もみノきはのこった)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 145,078자 · 285화면
たことのある者なら、誰でもよく知っている筈だ、仮に一歩を譲って、とつぜん乱心したということを認めても、安芸どのや柴田どのをどうして斬ったか、という動かせない疑問が残る、どうして、どんな理由で斬ったのか、二人を斬らなければならないような動機が少しでもあったろうか、――この疑問に答えられる者は、伊達家中には現に一人もいない、いま原田どのを逆臣と呼んでいる者でさえ、その動機を指摘することはできないのです」
玄察は昂ぶってくる感情のしずまるまで、天床を見あげたまま黙っていた。
「古内どのはその場を見ておられる」やがて玄察は話しを続けた、「――私は古内どのに会って、そのときのことを詳しく聞いた、その話しによると、古内どのが大書院から駆けつけたとき、事の起こった表て座敷には、酒井邸の家臣が五人いたという、かれらはその座敷で争闘が起こったのを聞きつけた、それで来てみると、四人が互いに斬りむすんでいる、大書院には老中諸侯の評定があり、大事に及んではならぬと思ったので、四人を斬ったと云っていたそうだ」
玄察はそこでまた口をつぐんだ。
「この経過は自然とは思えない」玄察は独り言のように、低くひそめた声で云った、「公表によると原田どのは即死、安芸どの、柴田どの、蜂谷六左衛門の三人は重傷であった、やがて安芸どのが絶命、ついで柴田どの