후리가나로 읽는 일본 고전
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もみノきはのこった
樅ノ木は残った
山本 周五郎
山本 周五郎의 樅ノ木は残った(もみノきはのこった)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 145,078자 · 285화면
丹三郎のとき、周防のとき、そうして、矢崎舎人の事が、それに続いたのである。矢崎が物頭として直臣にあげられたとき、甲斐はいつかそのような日が来る、ということを漠然と予感した。
――舎人はいつかやられる。
どういうかたちでか、舎人もまた犠牲にされる。と甲斐は予感していた。そして、それが事実となった。
七十日ほどまえ、物頭の上田帯刀(仲敏)という者が、咎めを受けて、家禄没収、その身は片倉小十郎に預けられ、妻子は古内源太郎に預けられる、ということになった。矢崎舎人は、上田の妻子を送ることを命ぜられ、徒の者二名、足軽三名と共に、陸前のくに栗原郡の岩ヶ崎にある、古内家の館に向かって江戸を立った。
妻子は無事に押送したが、帰任するとすぐ、徒の者一人が、「矢崎どのは旅中、上田の妻に不倫なことをしかけた」と訴えて出た。そこで舎人は目付役の吟味を受け、さらに評定役から国老の裁断に回付された。甲斐はそのとき初めて知ったのであるが、同時に、押送の供をしたもう一人の徒が、不倫の訴えは誤解である、と云っていることを聞いた。
――途中で宿に着いたとき、上田の妻女が疲れのため卒倒した。