일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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ぶしゅうこうひわ

武州公秘話

谷崎 潤一郎

谷崎 潤一郎의 武州公秘話(ぶしゅうこうひわ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 107,572자 · 209화면

아오조라 문고

と、彼女は河内介に述懐しているが、まことにその言葉の通り、当時十四歳の少女にそう云うものを見せたのは乳母の短慮と云うより外はなく、彼女のかこちごとも、理せめて哀れであるが、見てしまった以上は仕方がないとして、さて父の鼻を捜し出すなどゝ云ったところで、それも出来ない相談であった。しかるに偶父の霊を慰め、彼女の悩みを和げる時機が到来したと云うのは、薬師寺家と筑摩家との和睦、それについで則重と彼女との縁組が成立した一事である。

図

彼女の兄淡路守政秀は、此の縁組を彼女にすゝめた折に、「そなたも知っている通りお父様は御病気でおかくれになったので、何も筑摩家に啣む謂われはないのだから、その点は誤解のないように」と、改めて申し渡したと云う。彼女は当時の女性の位置として家長の取りきめた政策的な婚姻に不服を云い立てる権利もなく、まして将軍家のお声がゝりであるからには、家のため天下のため、身を犠牲にして天降り式の決定に盲従するより外はなかったが、それにしても父のことをそう無念にも感じていないらしい兄を腑甲斐なく思った。兄政秀にしてみれば、父を殺したのは何者の仕業かはっきりしない事情もあり、公けに知れたら父の名誉にもならないことだから、まあ出来るだけ穏便に、―――と云う腹だったのであろうが、彼女にはそう云う兄の、間伸びのした料簡