후리가나로 읽는 일본 고전
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りゅうけつせんにしへいく
流血船西へ行く
山本 周五郎
山本 周五郎의 流血船西へ行く(りゅうけつせんにしへいく)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 9,026자 · 19화면
海坊主に注意せよ
「しめしめ、是で川本の奴をあっと云わせてやれるぞ」
伊藤青年は本部へ無電を打ちながら、会心の笑をもらすのであった。
太平丸は進路を西北西に変えた。海はすばらしい凪である。千二百噸の小さな船だが救護船の特徴として荒天航行の設備は充分だし、速力も普通船より五割がた早い――大きなゆるい波のうねりを引裂きつつ、まるで辷るように航って行く。
その日の暮れがた、恐ろしい濃霧に襲われた。そして冒険の第一歩が始まった。
海坊主に注意せよ
無電室で附近の海上に船のいない事を確めた伊藤青年は、後の係を助手に命じて置いて甲板へ出た。時は黄昏である。船の周囲は壁のように濃密な霧に包まれている。雨帽子や外套は忽ち濃霧に濡れ、雨の中にでもいるように、ぽとぽとと滴になって垂れて来る、――と、不意に、
「船がいるぞ、停れ」
と云う叫びが見張所から聞えて来た。
「船だ船だ、ゴースタン」
「ゴースタン」
喚きは喚きを呼んで、忽ち太平丸は速力を緩め、推進機の逆廻転をしながら舳をやや右へ転じた。その刹那に、霧の中からぽっかりと一艘の船影が現われた。
「船長三本帆檣ですぜ」
伊藤青年は船長の側へ近寄って云った。