후리가나로 읽는 일본 고전
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かせいのまじゅつし
火星の魔術師
蘭 郁二郎
蘭 郁二郎의 火星の魔術師(かせいのまじゅつし)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 151,120자 · 302화면
――ケッコンシマス、テツヅキヨロシクタノム――。
木曾礼二郎は、長い廊下を伝って、庶務室の方にゆっくりと歩いて行った。木曾はこの研究所の結婚手続というものを知らなかったのだ。それを聞かなければならない。
しかしゆっくりと歩きながら、それとは別に、科学の力について考えつづけていた。
原子破壊によって生ずる莫大なエネルギーなどというものが、一般人に誰でも利用出来るほど科学が進み、そして通俗化したならば、我々の文化は、飛躍的な大進歩を見るであろうと楽しく思っていた。しかしそれがもし一狂人の手に弄ばれるようになったならば、この地球は、いつ、幾億の人類とともに、木ッ葉微塵に粉砕されるか知れないのだ。
木曾は、歩きながら、フト背筋一面に押付けられるような冷めたさを覚えていたのであった。
(未発表原稿)