일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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りょうきのはて

猟奇の果

江戸川 乱歩

江戸川 乱歩의 猟奇の果(りょうきのはて)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 134,971자 · 270화면

아오조라 문고

そして、そこには彼が不倫の妻と信ずる所の芳江が彼の不思議な朝帰りを待っていたのだ。

お話はそれから三日目の夜に飛ぶ。その間の愛之助夫妻の心理的葛藤を描写していては退屈だからである。

愛之助がその夜八時頃、附近の縁日を散歩した帰りがけ、何気なく電車通りを歩いていると、ハッと彼を驚かせたものがあった。

驚いたには驚いた。だが実を云うと、それは彼が待ちに待っていた事柄でもあった。つまり細君の芳江が、たった一人で、流しの自動車を呼止め、それに乗ろうとしていたのだ。彼の留守を幸の媾曳に極っている。

「とうとう捉えたぞ」

愛之助はワクワクしながら、相手に悟られぬ様に別の自動車を呼止めて乗車した。云うまでもなく尾行である。自動車の追駈けごっこはもう慣れっこになっているのだ。

彼は嫉妬に燃えていた。妻が段々立勝って美しいものに見え出した。仮令姦婦とは云え、その美しい自分の妻を、こうして尾行している、泥棒と探偵の様に追跡しているという事実が、彼の猟奇心を妙に擽った。追跡そのものが、何かしら性慾的な事柄にさえ思われた。前を走る車の後部の窓から、妻の白い襟足がチラチラ見えた。