후리가나로 읽는 일본 고전
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りょうきのはて
猟奇の果
江戸川 乱歩
江戸川 乱歩의 猟奇の果(りょうきのはて)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 134,971자 · 270화면
極り切った百姓家と畑と森と立看板とが、うんざりする程いつまでも続いた。細君には別に話もなかった。
沼津で東京の夕刊を買った。二面の大きな写真版。東京駅に着いたS博士と出迎えの何々氏。S博士というのは日本人にも有名な独逸の科学者、旅行の途中上海から大阪を経て今朝東京へ着いたのだ。今晩講演会があると書いてある。愛之助は白髪の博士などに別段興味はなかったが、出迎えの何々氏何々氏の一番隅っこに、通俗科学雑誌社長品川四郎のモーニング姿が見えたので、これはと思ったのだ。品川は講演会の通訳をするらしい。
「どうも活動家だな」
とニヤニヤしながら、なおもその写真版を見ていると、妙なものを発見した。
「品川の奴、慾ばって二つも顔を出している」
と考えてギョッとした。一枚の写真に同一人が二つに写る訳はない。又しても、例の幽霊男だ。写真には博士と出迎えの人々の外に、うしろから無関係な群集の顔が覗いているのだが、その顔共の中に、ハッキリともう一人品川四郎が笑っている。
果して幽霊男の方では、品川四郎というものに気附いて、そのあとをつけ廻しているのだ。何かの悪事を企らんでいるのだ。