후리가나로 읽는 일본 고전
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ばんちょうさらやしき
番町皿屋敷
岡本 綺堂
岡本 綺堂의 番町皿屋敷(ばんちょうさらやしき)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 33,494자 · 67화면
陸尺どもは額の汗を拭く間もなしにその乗物を喧嘩のまん中に卸すと、袴の股立ちを掻い取った二人の若党がその左右に引添うて立った。「しばらく、しばらく」と、若党どもは叫んだ。必死の勝負の最中でも、権次と権六とはさすがにその若党どもの顔をすぐ認めた。
「おお、渋川様の御乗物か」
喧嘩のまん中へ邪魔な物を投げ出されて、町奴の群れも少し躊躇していると、乗物の引戸はするりと明いて、五十を越えたらしい裲襠姿の老女があらわれた。陸尺の直す草履を静かに穿いて彼女はまず喧嘩相手の一方をじろりと見た。見られたのは播磨である。彼も慌てて会釈した。
「おお、小石川の伯母上、どうしてここへ……」
「赤坂の菩提所へ仏参の帰り途によい所へ来合せました。天下の御旗本ともあるべき者が町人どもを相手にして達引とか達入とか、毎日々々の喧嘩沙汰はまこと見上げた心掛けじゃ。普段からあれほどいうて聞かしている伯母の意見も、そなたという暴れ馬の耳には念仏そうな、主が主なら家来までが見習うて、権次、権六、そち達も悪あがきが過ぎましょうぞ」
男まさりといいそうな老女の凛とした威風に圧し付けられて、鬼のような髭奴共も頭を抱えてうずくまって仕舞った。